大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和23(れ)1878 判決

主 文

原判決を破毀する。

本件を大阪高等裁判所に差戻す。

理 由

弁護人広瀬武文の上告趣意第一点について。

原判決は鑑定人A作成の鑑定書並に鑑定人B、同C作成の鑑定書中の記載を証拠

として判示第二の事実を認定しているが、原審の各公判調書には、右の両鑑定書に

つき証拠調をした旨の記載がないこと、所論の通りである。従つて右の両鑑定書に

ついては証拠調がなされなかつたものと認めなければならない。よつて論旨は理由

があり、原判決はこの点に於て破毀を免れない。

同第二点について。

原審の公判調書を調べてみると、第一回公判に於て弁護人がa村bの部落会長を

証人として申請したのに対して、原審はこの請求につき採否決定を留保したまゝ、

右の部落会長を証人として喚問することもなく、右の請求を却下する旨の決定をも

しないで終結している。かような違法が上告の理由となること所論の通りであつて、

原判決はこの点に於ても破毀を免れない。

右の理由により、その他の論旨に対する説明を省略し、旧刑事訴訟法第四四七条

第四四八条ノ二第一項に従い主文のとおり判決する。

この判決は裁判官全員一致の意見によるものである。

検察官 柳川真文関与

昭和二四年五月一〇日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 長 谷 川 太 一 郎

裁判官 井 上 登

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裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 穂 積 重 遠

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